フジのお笑い番組

フジテレビのお笑い系バラエティ番組では、現在ではほとんど名前が知られていないような
新人若手お笑い芸人を積極的に起用するという方法が多くとられています。

その元祖とされているのが、1992年から始まった「ボキャブラ天国」で、
これはビッグ3の一人であるタモリが司会を務めた大人気長寿番組でした。

ボキャブラ天国は番組開始当初の頃こそ、視聴者から募集したネタをVTRとともに細かく披露していき、
それを司会者であるタモリが評価してその週のトップを決めて商品を送るという形式をしていましたが、
のちに始まった芸人登場のコーナーによって、
それまで無名であったお笑い芸人の登竜門としての役目を担うようになったのです。

 

今現在、超有名司会者として活躍をしている人の多くがこのボキャブラ天国への出演経歴があり、
ここで顔や名前を知られるようになったことがのちのキャリア形成に大いに役だっていたのだろうことは
業界関係者でなくても容易に想像がつくことです。

新人お笑い芸人が登場してそれぞれの芸を披露するコーナーの名称は
「ボキャブラ発表会・ザ・ヒットパレード」というもので、
番組開始から2年目になる1994年から始まって、1996年まで続きました。

考えてみるとたった2年のコーナーでしたが、その間にチャンピオンとして輩出された芸人をみてみると、
爆笑問題、ネプチューン、ロンドンブーツ1号2号、海砂利水魚(改名後:くりぃむしちゅー)、
オセロ、キャイ~ン、極楽とんぼ、などなど、今となっては信じられないような豪華な顔ぶれです。

 

この流れを次いで新人芸人のための顔出しの場として始まったのが、
2007年からの「爆笑レッドカーペット」でした。

爆笑レッドカーペットは2007年開始当初では不定期特番として始まりましたが、
翌年までにその大人気からレギュラー番組として
水曜日22:00からというプライムタイムで放送されるようになりました。

爆笑レッドカーペットの母体となったのが、「爆笑ヒットパレード」の中のワンコーナーで、
1分という短いスパンで次々新人芸人が芸を披露していくというスタイルのテンポの良さが受けて、
やがてひとつの番組として独立をしていったのです。

爆笑レッドカーペットにしてもボキャブラ発表会にしても、新人芸人がわずかの時間で
いかに自分をアピールすることができるかということがポイントとなっていました。

その影響もあってか、2006年頃からのお笑いブームで人気の出る芸人は
「一発芸」や「一発ワード」で受けるタイプの瞬間燃焼型に偏るようになっていきました。

毎年選考・発表される「流行語大賞」にはここ数年必ずと言ってよいほど
お笑い芸人の芸やセリフがエントリーしていますが、それもこの瞬間芸で自分をアピールすることが、
そのあとの出演回数をふやすことにつながるという番組製作に影響されるものであるといえます。