フジのバラエティの特色

フジテレビがバラエティーの分野で脚光を浴びるようになってきたのは、
1980年ころからのビッグ3の台頭と同時期です。

ビッグ3であるタモリ・たけし・さんまに共通しているのは、
トークが大衆性にあふれていて、誰が聞いても面白いレベルの話をうまく回しているということです。

これはフジテレビのバラエティー部門の製作理念である「軽チャー」という考え方を
そのまま体現したものであり、しゃちほこばって知識人を持ち上げるといった知的な番組制作ではなく、
とにかく「笑える」ということを最大の優先事項にしていることが全般的な特徴となっています。

そのため、他の教養系番組を製作するテレビ局や、
教養系番組をよしとする視聴者の中には「子供に見せたくない」といった感想を声高に言うこともあり、
社会的な批判を受けることもしばしば見られています。

(ただし、日本PTA全国協議会が毎年実施している
「子供に見せたくない番組」の不動の1、2位はテレビ朝日が独占していますが)。

 

フジテレビのバラエティ番組のよいところも悪いところも、この「軽チャー」精神によっていると言えます。

一方で、難しい問題や話題をわかりやすく解説したり、
誰にでも参加しやすい形で提示してくれるというメリットがあるものの、
反面で本来真面目に取り扱うべきことまで軽々しく伝えるというデメリットがあります。

またいわゆる「フリートーク型」と呼ばれる出演者のトーク力を
そのまま番組の面白さとして活かす姿勢があるため、
場合によってはその毒舌さや他の出演者への扱いによくない印象を持つ人もいます。

ですが他のテレビ局が独自の路線を見つけることができずに、
とても真面目な教養番組を作りながら、他方で話題作りのための露骨な製作方法をとっているのに比べると、
ブレない製作姿勢をとっているという好感度を持つことができます。

 

また、面白さを追求するという点で最近のお笑い芸人の中から
才能のある人を積極的に起用していくという実力主義的な面も見られ、
フジテレビのバラエティ番組出身で有名司会者となった芸人たちは数多くいます。

なんだかんだ言われつつも、長年のバラエティ番組製作歴については他のキー局を上回る
ノウハウを持っていることは確実で、画面作りについては安心して見ることができます。

フジテレビのお昼の高視聴率番組「笑っていいとも」では、
ついつい司会者タモリの話術のうまさばかりに目がいってしまいますが、
生放送の中であれだけのカメラワークをとることができる制作陣は
おそらく他のキー局を探しても数少ないのではないかと言えます。